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あのころワンオクと②

 メンバーの逮捕。それはドラマが始まるほんの少し前のことで、当たり前だが

ドラマ主題歌の話はなくなり、バンドも活動停止になった。

「なんでこのタイミングで・・・・」と思ったし、私はこのままこのバンドはここで

終わるのかもしれないと思った。

 でもワンオクはここで終わらなかった。というよりここから始まったのかもしれない。

逮捕されたメンバーは脱退し、バンドはメンバー4人で継続することが発表された。

そして活動再開後のシングル「完全感覚Dreamer」。

この曲が売れた、今までの中で一番。初めて視聴したとき、今までとは少し違う曲調、

でも今までと何も変わらない熱さがあった。

そしてそれからは、モンバスロキノンサマソニといった大規模のフェスに参加し、

以前よりも活動の場を増やしていった。

そして初の武道館。夢のようだった。楽しくて嬉しくて、感動して・・・・。

親の七光りバンドと言われててバカにされてたバンドが、武道館。

嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

 

 そしてそれからも更にライブハウスの規模は大きくなっていった。

横浜スタジアムだとか城ホールだとか。

何万人もの規模の会場を埋められるバンドになっていった。

でも私はだんだんと彼らのライブに行かなくなった。

それは彼らが変わったのではない。私が変わってしまったのだった。

高校生だった私も大学を卒業し、社会人になった。

彼らの発するメッセージ「夢は叶う。なぜなら俺たちがそうだったから、そしてそれは

おまえらもできる、だから頑張れ」というものは、だんだんとしんどくなっていった。

夢というよりも現実社会で疲弊し、私は必死にその環境に慣れようと必死だった。

ずっと心の支えだった彼らの曲が青臭く思われ、そして夢を追いかけなくなった私には

そのメッセージは辛かった。

ワンオクは好きだがライブはもういいかな、と思うようになり、彼らのCDも買わない

ようになっていった。

で、ワンオクが「るろうに剣心」の映画主題歌をするということで、映画館に行き、

エンドロールでワンオクの曲が流れるのに感動しながら思ったのだ。

「ワンオクからは卒業かな?」と。

そして実際、それをきっかけに私はワンオクの活動を追うのを辞めた。

 

それからの彼らの活動は、分からない。ときどきテレビCMで彼らの曲が流れていたり

海外でライブをやるという情報が目に入ったりしたが、それはきっと他の人の方が

詳しいと思う。

 そしてこの前みたNHKでのワンオク。

彼らはなんにも変わっていなかった。相変わらず熱いメッセージを放っていたし、

ライブ前の円陣のかけ方も、Takaのハイトーンボイスも変わっていなかった。

Toru兄さんは眠そうだったし、Tomoyaはへらへらしていたし、Ryotaは楽しそうに

ベースを弾いていた。

 きっとこれからも、もう一度彼らのライブに行くことはないだろうけど、

ずっと言い続けるのだと思う。

「好きなバンドは、ワンオクです。」と。